シルバーで模られたフルール・ドゥ・リスに透明感のある34個のローズカットダイヤモンドがセッティングされたブローチです。百合の紋章(ユリの紋章)を使った本物のアンティークジュエリーは簡単に手に入りません。大げさなことを言うようですが、初めて見たときにその豪華さと存在感に目が奪われました。ご存知のようにヨーロッパでは古くから百合の紋章はブルボン家を代表とする由緒あるファミリーの家紋として使用されてきました。当時これだけのジュエリーを製作依頼できる人は一般市民ではないでしょうから、その出所を想像するだけでも楽しいものです。中央部に3個のエメラルドがイエローゴールドでできた台に嵌め込まれていて、色のバランスを含めた全体のポイントになっています。素材の使い方やダイヤモンドのカット、その石留めを見ていると現代のジュエリーでは考えられない素朴で大胆、かつ繊細な印象がします。正に、そこが現在のジュエリーには見られないアンティークジュエリーの良いところで、このブローチにはそれらが濃縮されています。